【初心者でも独学で合格できる?】これから経理を目指す人が簿記3級を取得するための勉強方法

簿記の資格は就職や転職で役に立つ資格ランキングでいつも1位であることを知っていますか?

私は企業経理への転職経験がありますが、簿記を持っているだけで転職先の選択肢が一気に広がることを身をもって知っています。

しかし、簿記に触れたことが無い方は今から勉強しても試験に合格できるのか不安ですよね。

経理への転職を考えている人の中には、企業の求人情報に「簿記必須」のように記載されているのを見て、簿記の必要性を強く感じている人もいるかもしれません。

安心してください。簿記の資格はいつからでもとれます。もちろん、実務が専門的になるほど、求められる知識も高度なものになりますが、必要に応じて勉強をすれば問題ないでしょう。

本記事では、簿記の概要を説明後、経理に最低限必要な日商簿記3級の勉強方法にフォーカスを充てて説明します。

とにかく早く日商簿記3級を取得したいなら

一般的に日商簿記3級は独学でも十分取得できる難易度です。ただし、通信講座やスクールで教えてもらいながら勉強した方がやはり合格までの道のりは近いでしょう(およそ50~100時間ほど必要とされる勉強時間に差があります)。

独学以外の方法を考えているなら、通信講座のスタディングをおすすめします。

スタディングは他の通信講座に比べて低価格であること短期間で合格した人の勉強法を誰でも再現できるように作られていること講座でインプットした知識を問題演習でアウトプットするというフローを繰り返すことで着実に試験に合格する力を身につけられるように設計された通信講座です。詳細は以下リンクから確認できます。

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目次

そもそも簿記って何?なぜ重要?

簿記を一言で言うと、「経済取引を記録する技術」で、簿記を学ぶことでお金の流れや企業の経営状況を正確に把握することもできるようになります。

例えば

簿記には「仕訳」という言葉があります。仕訳の簡単な一例を以下に示します。

現   金 220 / 売   上 200

             仮受消費税   20

これは、「売上200円と消費税20円を現金で回収した」という意味です。このように仕訳を理解できると、仕訳を見るだけで会社の資産や利益に関する情報をある程度把握することができるようになります。

仕訳は簡単な一例ですが、最終的には「財務諸表」という形で企業の経営数値をまとめます。いわゆる決算書ってやつですね。

このような情報は、実際に企業にお金を出している株主や、お金を貸している銀行は知りたい情報です。外部の人に企業の経済取引を説明するために、簿記の知識は必要になってくるというわけですね。

また、経営者や社員が経営状態を日ごろから把握して、課題に対応するためにも簿記は必要な技術です。

簿記は最初はとっつきにくいですがそれだけ市場価値があります。ビジネスのためには必ず経理の知識が必要になるため、どのような職種の人でも持っていて損になることはないでしょう。

もちろん、経理や会計事務所の就職・転職を考えているなら必須といっても良いと思います。加えて、税理士や会計士など、より専門性が高いキャリアを目指したい人にとっても、最初に必ず簿記を学ぶことになるため、本当にいろんなキャリアの選択肢が増えるのです。

簿記試験の種類や難易度について

簿記試験の種類

簿記には日商簿記、全経簿記、全商簿記の3つの試験があります。

各試験はさらに難易度別に下記のように分類されます。表の上にいくにつれて難しくなります(横並びの試験の難易度はほとんど同じと考えて大丈夫です)。

日商簿記全経簿記全商簿記
簿記試験の種類1級上級
2級1級1級
3級2級2級
簿記初級3級3級
基礎簿記会計

就職や転職の際によく応募資格として書かれているのは、日商簿記です。なので社会人で簿記の取得が必要な場合は、日商簿記試験を受ければ問題ありません。

日商簿記試験の難易度

日商簿記の合格ラインはすべて7割以上となっています。

試験の合格率ですが、直近の試験で次の結果となっています。

日商簿記試験の合格率
  • 初級 → 61.5%
  • 3級 → 34.0%
  • 2級 → 21.1%
  • 1級 → 12.5%

参照:簿記 受験者データ | 商工会議所の検定試験 (kentei.ne.jp)

見て分かるとおり、上級になるにつれて合格率は下がります。

3級であれば、受験者のおよそ3人に1人が合格する割合といった感じです。3級は「お試し感覚」で受ける人も多いので、しっかり勉強すれば数字よりも難易度は下がると思います。

逆に1級や2級になると、「お試し感覚」で受ける人は少なくなるため、数字以上に難易度は高いと思った方が良いでしょう。

日商簿記の勉強時間の目安

独学と予備校(通信講座)それぞれ合格するまでの勉強時間は次のとおりです(あくまで目安です)。

級数独学の目安通学・通信講座の目安参考例
簿記3級100~150時間50~100時間1~1.5時間×2~4ヵ月
簿記2級 ※1150~250時間100~200時間1~2時間×3~6ヵ月
簿記1級 ※2500~700時間400~600時間1.5~2.5時間×7~10ヵ月
参照元:簿記合格に必要な勉強時間とは|3級・2級・1級それぞれの難易度とあわせて解説 – スマホで学べるスタディング簿記講座 (studying.jp)

※1:3級合格レベルの知識があることを前提としています

※2:2級合格レベルの知識があることを前提としています

比較を参考にすれば、やはり独学よりも講座を受講した方が効率的に勉強ができそうです。コスト面をしっかり検討して独学か講座を使うかを選択しましょう。

初心者は日商簿記3級の取得をまずは目指しましょう

いきなり2級や1級は挫折します

日商簿記試験は、いきなり2級や1級を受けることもできますが、今まで簿記に触れてこなかったというような場合は、必ず3級の取得を目指すところから始めてください。

3級でも、おそらく最初はとっつきにくいと思います。「仕訳」や「勘定科目」など専門用語のオンパレードで、その専門用語を理解して会計処理の方法まで覚える必要があります。

ただ、3級の場合は、会計処理の一連の流れをザックリ学ぶ程度で、あまり論点に深入りしない内容になっているのである程度慣れれば、合格できる試験になっています。

これが2級や1級になってくると、一つ一つの会計処理にいろんなパターンが出てくる上、工業簿記や会計学など試験範囲が一気に広がり難易度は大幅に上がります。

3級でも転職でアピールできます

実際に転職サイトなどで求人広告を見てみると、日商簿記2級以上を受験資格としている企業が多いことが分かります。なので、経理への転職を考えている人は「3級じゃ意味がない」と感じている人もいるかもしれません。

しかし、全然そんなことはありません。簿記を知っているかどうかで、企業側の印象は全然違ってきます。

仮に受験資格を簿記2級以上としたとしても、「簿記を勉強したことがある」という事実だけでも全く評価は違います。

また、採用に関しては簿記がすべてではないので、それ以外の能力を評価されれば、実は受験資格を満たしていなくても、内定を出すという場合も結構あるのです。

独学で日商簿記3級に合格するためには

冒頭でもお伝えしましたが、日商簿記3級であれば、独学でも合格する人はかなりいます。当然、勉強のやり方によって合格までの道のりも変わってくるため、重要なポイントをお伝えします。

ポイントは下記3点です。

  • テキスト選び(多くのテキストに手を出さない)
  • 日商簿記3級の試験日程を事前に確認して計画を立てる
  • 時間を測って練習問題を解く

テキスト選び(多くのテキストに手を出さない)

第一に、独学で重要なのは自分に合ったテキスト選びをすることですが、まあ、自分に合うものを判断することも難しいと思います。

なので基本的には次の点を重視して選んでみてください。

テキストの選ぶときに意識する点
  • 練習問題の充実度
  • そのシリーズで最新のもの
  • 口コミ

テキストや問題集はそれぞれ1冊(または1シリーズ)までと決めて、いろんな出版社のテキストに手を出さないようにしましょう(初心者がいろんなテキストに手を出すと、めちゃくちゃ効率が悪くなります)。

必ず、最初の1冊を極めるといった感覚で勉強に取り組んでください。

日商簿記3級の試験日程を事前に確認して計画を立てる

勉強する前に、必ず試験日程を確認してください(3級は年に2回開催されています)。

参考:2023年度試験日程カレンダー | 商工会議所の検定試験 (kentei.ne.jp)

試験日程を確認できたら、そこから逆算して1日どれくらいのペースで勉強を進めれば良いかを計画しましょう。

私の場合の簿記勉強スケジュール

基本的にテキストは1日1分野というペースで読んでいました。

問題演習はその分野の問題をその日に全部やるのではなく、次の日に復習するために数問残していました。

試験直前はなるべく問題演習に充てたかったので、各分野一通り終わるのが試験当日ギリギリにならないように、試験当日の1週間前くらいには各分野終わるよにスケジュールを立てました。

時間を測って問題を解く

日商簿記試験の肝は、いかに時間内に問題を解き切るかという点です。そのため、問題演習の際は、所要時間の目標を決めて、時間を測って解くようにしましょう。

特に3級の場合は、問題自体はそこまで難しくないため、時間内にミスなく7割以上取れるかにかかっていると言えます。

試験本番では時間が一番のプレッシャー要素になるため、そのプレッシャーに問題演習から慣れておきましょう。

簿記をとって理想の働き方を手に入れましょう!

冒頭でもお伝えしたように、簿記は就職や転職で役に立つ資格第1位の資格です。つまり、企業はそれだけ簿記の知識を持った人材に価値を置いているということです。

会社から選ばれる側ではなく、会社を選ぶ側に回ることができれば、より自分の理想の働き方に近い職場を多くの選択肢の中から見つけることも可能になります。

私も今は企業の経理で働いていますが、やっぱり経理は社内のどの部署よりも多くの情報を扱うため、いやでも物知りになります。結果的に頼られる存在になるのです。

経理を極めれば、その会社だけではなく、社会全体で価値の高い人材になることができます。そのためも、まずは最初の一歩として簿記の3級の合格を目指してみてください。

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